アップローズキャリア 尾川直子からのメッセージ

課題文を読み取ろう。(2013.08.07)

 小論文入試の形式にはテーマ型、資料型、課題文型、資料と課題文を組み合わせた複合型などがありますが、最近は課題文型が主流です。課題文型小論文では与えられた課題文を読み、筆者の意見を踏まえつつ、自分の意見を書くことが求められています。

 しかし、課題文の読解が甘い受験生は少なくありません。筆者の主張を読み取れていなかったり、主張と具体例の区別がついていなかったりします。以前の記事でも書いたように思いますが、まずは課題文が何についての文章なのかを読み取りましょう。この「何」をキーワードと言います。どんなに読解が苦手な人もキーワードぐらいは理解できるだろうと思っていましたが、最近、拝見したある答案でキーワードを既に見落としていたものがありましたので、驚いてしまいました。

 課題文型小論文の場合、課題文を読み取れないことには小論文を書くことはできません。その受験生がなぜ読み取れなかったのかを私なりに考えましたが、一つには課題文が長かったことが挙げられます。課題文が長い場合は短い場合よりもキーワードや筆者の主張を見つけにくいですし、最後の方を読んでいると、最初の方に書いてあったことを忘れてしまうこともありえます。課題文の読解が苦手な方、読解でミスしてしまった方は短めの課題文の問題や要約の問題集などでトレーニングをしてください。基本的な問題でミスをしなくなってから、過去問などの難問にチャレンジしていくといいでしょう。